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泌尿器科
概要
泌尿器科では当院2階に診察室や治療室などを設けて、主に右図のような病気の診療を行っています。
病院情報局 DPC全国統計
病院情報局DPC全国統計を引用しています。
病院情報局DPC全国統計とは、疾患別の「退院患者数」と「平均在院日数」を中心に、全国の急性期病院の診療実績を比較できる機能を備えた日本初の専門情報サイトです。厚生労働省や都道府県が公開している情報を収集して独自のデータベースを構築し、各病院の実績や特徴が客観的なデータによって「見える化」されています。
傷病 | 患者数 | 日数 | 退院患者数 | 平均在院日数 |
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腎悪性腫瘍手術等 | 31 | 11.6 | ||
腎盂・尿管の悪性腫瘍手術等 | 12 | 10.6 | ||
前立腺悪性腫瘍手術等 | 85 | 11.7 | 329 | 5.0 |
膀胱悪性腫瘍手術・経尿道的手術 | 92 | 5.0 | 111 | 5.1 |
病院情報局 DPC全国統計より
特長
当科の診療には、下記の3つの特長があります。
- 放射線診断科や放射線治療科と連携した前立腺がんの検診-診断-治療の一貫医療体制が整っています。
- 大きな皮膚切開による開腹手術は行なわず、腹腔鏡手術、結石破砕治療、レーザー治療など身体への負担の少ない低襲性治療を行っています。
- 週1回、女性医師による診察を実施しています。
前立腺がんの治療
当院では、前立腺がんの検診(PET検診)―診断(泌尿器科)―治療(手術・放射線治療・ホルモン療法)の一貫医療体制が整っています。
また、前立腺がんの病状やインフォームドコンセント(正しい情報を伝えた上での合意)に応じて、患者さんが納得した上で手術や放射線治療、ホルモン療法などを選択し、治療していただくことができます。
PET検診
放射線診断科のPETを含む総合健診の中で、前立腺がんの疑いを調べるPSA(前立腺特異抗原)検査を実施しています。また、PET検査では、がん転移の有無も調べることができます。
放射線治療
放射線治療科では、前立腺がんの治療において手術と同等の効果が実証されているトモセラピーを導入し、副作用の少ないIMRT(強度変調放射線治療)を行っています。
前立腺肥大の治療
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前立腺肥大症は加齢に伴って前立腺が肥大し、尿道を圧迫して尿が出にくくなったり、夜中に何度もトイレに起きたりするようになる病気です。
当泌尿器科では、「電気メスを用いた内視鏡手術(TURP)」と、「ツリウムレーザ前立腺蒸散術(ThuVAP)」での治療を行っています。 -
電気メスを用いた内視鏡手術(TURP)
尿道の中に挿入した内視鏡で前立腺を観察しながら、内視鏡の先端につけた電気メスで肥大した患部を切り落とす手術です。術中術後の出血が起こりやすく尿道カテーテルを術後4、5日留置するため、約1週間の入院が必要です。
ツリウムレーザ前立腺蒸散術(ThuVAP)
このたび当院では前立腺肥大症の新しい治療レーザThuliumレーザ(ツリウムレーザ)を 導入いたしました。
このレーザ治療は前立腺に対し従来から行われている一般的な手術療法・経尿道的前立腺切除術(TUR-P)やPVPレーザ治療に比べ、身体への負担が少ないだけでなく治療時間の短縮、出血の少なさなどヨーロッパ泌尿器科ガイドラインにて認められている治療方法です。
術中術後の出血・痛み・腫れが少なく、手術時間が短いのが特徴です。尿道カテーテルを短時間で抜くことができるので最短入院での治療もできます。
ツリウムレーザ前立腺蒸散術(ThuVAP)の特徴
- 術後の痛みが少ない
- ハイリスク患者さんも治療可能
- 抗凝固剤服用患者さんも治療可能
- 短期間で尿道カテーテルの抜去可能
- 術後速やかに尿の勢いが回復します
- 手術後の男性機能への影響が少ない
尿路結石の治療
尿は腎臓で作られ、尿管を通って膀胱に運ばれ、膀胱から尿道を通って排出されますが、結石は尿中のカルシウムやアミノ酸成分などが時間をかけて固まったもので、この尿の通り道にできた結石を尿路結石と総称し、結石が見つかった場所によって腎結石、尿管結石、膀胱結石、尿道結石と言っています。
当院では、お腹を切らずに、体外から体内に発生させた衝撃波で、この尿路結石を破砕する治療を行っています。
結石破砕治療
当院では結石破砕装置を導入しています。この装置は衝撃波エネルギーを照射するヘッドを3方向(上部、右斜め下部、左斜め下部)に移動することが可能で、どの部位の結石破砕治療も、患者さんは仰向けに寝た状態で出来ます。さらに、結石の正確な自動位置決め機能も搭載しています。
また、衝撃波は結石の種類や硬さに応じて最大3000発まで発生することが可能で、衝撃波のエネルギーを38段階にきめ細かく調整して、より低侵襲な治療を行うことが出来ます。
この装置を使用した結石破砕治療には
- 健康保険が適用される
- 開腹手術ではないので身体への負担が少ない
- 高齢者や心疾患・糖尿病の方も治療できる
- 治療は1回約1時間で終了する
などの利点があります。
腎臓・膀胱の病気の治療
腎臓がんや腎盂尿管がん、副腎腫瘍などは、大きな皮膚切開による開腹は行わずに、1~2cmの皮膚切開を3~4箇所つくり、その穴から腹腔鏡や鉗子などの手術器械を挿入して、お腹の中が映し出されたテレビモニターを見ながら行う腹腔鏡手術を行います。
また、膀胱がんなどは尿道からの内視鏡手術を行っており、いずれも身体への負担の少ない低侵襲性治療を実施しています。
女性医師による診療
- 「トイレの回数が多くて長時間の外出をためらってしまう」
- 「尿もれが前からあるけど誰にも相談できない」
- 「おしっこする時に痛いけど、これって膀胱炎?」
など、泌尿器に関する悩みはあるけれど、病院へ行くのをためらっている女性の方には、グループ施設の新古賀クリニックの「女性外来」で、第1・3金曜日の午前中に「女性専門泌尿器科外来」を実施しています。
症例
2019年度 手術実績