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栄養管理部便り(10)
2012年9月12日(水曜日)
テーマ:栄養管理部便り
こんにちは。
今回担当させていただきます新古賀病院・栄養管理部カキタです。
皆様、猛烈残暑の折、いかがお過ごしでしょうか?
昔、祖母が「お盆過ぎたら暑さもなんとかなるから、
お盆まで我慢!」と言っていました。
子供のころは実際、そうなっていましたが、
ここ最近の暑さはそうでもなく・・・。
職業柄、夏バテをするわけにもいかず、日ごろから
「バランスの良い食事」には気を付けてはいますが、
暑さに弱い私はそろそろ我慢の限界です。
そんな私の夏バテ対策として、利用しているのが、甘酒です。
最近、話題になり、スーパーなどでも特集されているのを時々見るので、
既にご存知の方もいらっしゃると思います。
甘酒と聞くと、「ひな祭り」のイメージですが、
江戸時代には夏バテ予防に飲まれていたため、
俳句の世界は今でも夏の季語になるそうです。
また、「酒」の文字がありますが、これは米麹を発酵させたもので、
でんぷん質を糖化させるため甘い飲み物になり、
アルコール分は含まれていません。
日本酒と原料が同じで、長時間発酵させると日本酒になるので、
このような名がついたようです。
甘酒には、ブドウ糖が20%以上含まれ、人間が生きていくために不可欠な
ビタミン類が豊富に含まれています。
麹菌が繁殖するときに、ビタミンB1、B2、B6、パントテン酸、
イノシトール、ビチオンなど、すべての天然型吸収ビタミン群を作って
米麹に蓄積させ、それが甘酒に溶出されてきます。
また、米の表面はタンパク質が多く、そこに麹菌が増殖すると、
タンパク質分解酵素を出して分解し、アミノ酸に変えてしまいます。
そのため、天然の必須アミノ酸を最も多く含む飲物でもあります。
このように、ビタミン、アミノ酸たっぷりの甘酒。
しかし、これだけ飲んでおけば夏バテしない!というわけではありません。
基本は
バランスの良い食事があってのサプリということを忘れてはいけません
先人の知恵を活用しながら、あと少し、暑い夏を乗り越えたいと思います。
なお、甘酒には2種類あり、
上記の 1.米麹を発酵させて作った製品と
2.酒粕を水に溶かして作った製品があるので、
購入される際は必ず確認をお願いいたします。
絶対に飲酒運転にならないように!!
(管理栄養士 カキタ)