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  • こがねっとぶろぐ vol.3 『認知症サポーター養成講座』

    2015年10月16日(金曜日)

    テーマ:よりみちこがねっと。

    広報誌『こがねっと。』では紹介できなかったけれど、皆さんにはぜひお伝えしたいコトを発信する『こがねっとぶろぐ』。

    第3回目は9月9日、古賀病院21で行われた『認知症サポ-ター養成講座』についてレポートします!

    認知症サポーターとは、認知症について正しく理解し、地域や職域で認知症の人や家族に対して、できる範囲の手助けをする人のことを指します。認知症サポーターキャラバンが全国で展開され、安心して暮らせる街をみんなで作っていこうと活動しています。そんな認知症サポーターを育てていこうと開催されたのが、『認知症サポーター養成講座』です。

    最初に久留米市北地域包括支援センターのスタッフより、退院後に虐待が発生した具体的な事例をもとに、どうすれば防げたか、虐待してしまった側の心理などを説明いただきました。

    次にお話いただいたのは、認知症サポ-ターのキャラバンメイトである翼・篠木法律事務所の代表弁護士・篠木潔弁護士です。




    「え!?弁護士?」

    と思うかもしれません。私も最初はビックリしました(^^;)
    しかしこの方、とてもすごい人で事務所内に社会福祉士を雇用して共同で多数の成年後見人業務に携わったり、ケアマネージャー専門の研究会や、コミュニティデザイン(地域の課題に対し、人と人の繋がりを基に解決へ導くこと)のスキルを学んで地域の課題に取り組むゼミを立ち上げたり、訪問看護師養成講座を半年間受講したりと、精力的に活動されているスーパー弁護士です。

    そんなスーパー弁護士・篠木先生を招いて行われた今回の講座は、小森野・宮ノ陣地区の医療機関に勤務している方を対象として開かれ、看護師や医療従事者を始め、事務スタッフなどさまざまな部署から約160名の方が参加しました。





    講義中、もっとも印象に残ったのは“ユマニチュード”について。
    初めて耳にする人も多いと思います。
    私も初めて耳にする言葉でした。

    ユマニチュードとはイヴ・ジネスト氏とロゼット・マレスコッティ氏の2人によって作り出されたケア技法のことで、見る・話しかける・触れる・立つという4つが柱となり約150もの技術があります。「あなたは人間」「そこに存在している」と伝えるのがユマニチュードの哲学であるというのです。





    ユマニチュードを使ったケアを、重度の認知症患者に試みている動画を見せてもらいました。
    ユマニチュードを使わないで口腔ケアをしようとしても口を固く閉じて開かなかったおじいちゃん。
    しかしユマニチュードを使って話しかけ、触れていくと口を開けて口腔ケアをさせてくれたんです!
    これには見ていて鳥肌が立つほど驚きました。
    まるで何かの魔法を見せられているようでした。
    人と人とのコミュニケーションというのは、今まで否だったものを可に変えさせる力を持っているのか・・・と、改めてその大切さと重要性を思い知りました。

    90分という講義時間はあっという間に終わり、帰りに認知症サポーターの証しとしてオレンジリングをもらいました。





    家族や親族、近所にも認知症の人はいないし、自分にはまだまだ関係のないことだと思っていました。しかしよく耳にする“認知症”という言葉に、どんな病気なのかという不安や心配だけが募っていました。今回この講座を聴き、少しだけ身近に感じることができるようになりました。
    まずは認知症の正しい知識を身につけることが、私にできる認知症サポーターの最初の仕事だと思っています。


    古賀病院グループでは、認知症をテーマに11月7日(土)、市民公開セミナーを開催いたします。お申込・お問合せは0942-38-2386まで。




    広報部:オカモト