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下肢静脈瘤レーザー治療
2013年1月07日(月曜日)
テーマ:検査・治療レポート
皆さんは下肢静脈瘤という病気をご存知ですか?
下肢静脈瘤とは、足の血管(静脈)がみみずばれの様にはれたり、
大腿や膝のまわりに網目状の小さな血管が浮いている病気です。
下肢の静脈には、足の表面近くにある表在静脈と、
足の奥深くにある深部静脈があります。
表在静脈の大伏在静脈や小伏在静脈の弁が故障すると血液の逆流が起こり、
下肢にうっ血が生じて血管が拡がり、蛇行し、コブができます。
それが下肢静脈瘤です。
病気が進んでも、下肢の切断や命にかかわるような
重篤な病状とはなりませんが、
コブが大きくなると目立ってきて、見た目を気にされる方もいます。
また、症状としては足がむくむ、だるい、重い、痛む、ほてるなどや、
こむら返りが起きやすくなります。
さらに重症になると湿疹、色素沈着、皮膚潰瘍ができます。
従来の下肢静脈瘤の治療法はとしては、以下の2つが主流でした。
●ストリッピング手術
血液の逆流が起こっている静脈に手術用ワイヤーを入れ、
糸と結んで静脈を引き抜く手術。
●高位結紮術
血液の逆流が起こっている大伏在静脈を糸で縛ってから一部を切除し、
血液の逆流を食い止める治療。
この2つの治療に加え、最近では下肢静脈瘤に対して
身体にかかる負担が少なく、切らずに治療ができて、
保険診療が可能な血管内レーザー治療ができるようになりました。
古賀病院グループの新古賀病院・心臓血管外科では、
2012年11月から血管内レーザー治療を開始しています。
血管内レーザー治療は大伏在静脈に光ファイバーという細い管を入れ、
その先端からレーザー光を照射して、
発生した熱により大伏在静脈を内側から閉じるという治療です。
身体にかかる負担が少なく切らずに治療ができ、
他の治療法と同等の治療効果が得られます。
また、レーザーで焼灼する血管の周囲のみの麻酔(局所麻酔)で
行うことができるなどの利点があります。
なお、深部静脈と表在静脈とを結ぶ静脈不全穿通枝がある場合などは、
皮膚の小さな切開が必要になることもあります。
場合によっては血管内レーザー治療ができないこともあります。
レーザー治療をご希望の方は、新古賀病院外来でご相談ください。
(広報担当 ヒガシ)