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  • 市民公開医療セミナー(3)開催

    2012年7月14日(土曜日)

    テーマ:市民公開医療セミナー

    6月30日(土)に、
    「がん診療の最前線から~肺・胃・乳・肝臓・大腸の5大がん」をテーマに
    第3回市民公開医療セミナーを開催しました。
    がんについては、今年2月4日(土)に開催した
    第1回市民公開医療セミナーでも取り上げましたが、
    この時はPETがん健診や放射線治療、
    がんになった時の心構えなどの講演を行いました。


    今回は、実際のがん細胞の写真の紹介を交えつつ、
    がんとは何かについてのお話しがあった後、
    「5大がん」の診療の実際についてと、
    今年6月に開設した緩和ケア病棟についてのお話でした。
    今回の演題は下記のとおりです。

     ●「がん」とは~みて知るいろいろな「がん」
         新古賀病院・入江康司・病理診断科部長
     ●乳がん~乳房温存率88.2%のチーム医療~
         田中喜久・乳腺外科部長
     ●肺がん~生存率低く、なによりも予防が大事~
         新古賀病院・富永正樹・呼吸器内科部長
     ●胃がん・大腸がん~内視鏡検査による早期発見と治療~
         新古賀病院・中村弘毅・消化器内科部長
     ●肝臓がん~当院での治療の実際~
         新古賀病院・高尾貴史・消化器外科部長
     ●緩和ケア病棟の担うもの
         古賀病院21・小林慶太・緩和医療部長




    5大がんの講演で共通していたのは、「予防と早期発見の大事さ」でした。
    予防と早期発見ついての各先生方のお話をまとめてみました。

    ●乳がんにならない、早く見つけるための3つのポイントは、
      1.食生活を改善して太らないようにしましょう
      2.日頃から乳房を自己触診しましょう
      3.1年に1回マンモグラフィと乳腺エコーの検診を受けましょう

    ●日本はアメリカ、イギリスに比べて喫煙者が2倍もいます。
      喫煙による肺がんのリスクは、非喫煙者に比べて男性は
      4.5倍、女性は4.2倍になります。
      軽いタバコであってもリスクはあるので、ぜひ禁煙してください。

    ●胃がん・大腸がんは早期発見すれば治る病気ですが、
      早期は症状が出ないことが多いので、検診を受けることが重要です。
      福岡県は胃がん・大腸がん検診の受診数が全国的に非常に低いので、
      もっと検診を受けてください。
      (胃がん検診:男性47都道府県中43位、女性41位 
       大腸がん検診:男性43位、女性44位)

    ●肝細胞がんの原因は、C型肝炎が70%、B型肝炎が20%、
      アルコールの飲み過ぎや肥満などが10%とはっきりしているので
      確実に予防できます。
      1.肝炎ウイルス感染の適切な検査・治療を行う
      2.ウイルス感染しないよう自傷行為をしない
      3.生活習慣を省みる
      などに気をつけてください。

    がんを予防、早期発見するには、日頃のちょっとした心掛けが大切です。
    生活習慣や検診を受ける頻度などをぜひ見直してみてください。


    聴講した方の感想でも、
     「5大がんのそれぞれの特徴と、何よりも定期的な検査が大切なことが
      よく理解できました」
     「日頃の食生活、飲酒など注意が必要だと改めて感じました」
     「早期発見の重要さがよくわかったので、
      検診を受けようかと考えています」
    などの感想をいただきました。

    その他にも、
     「5大がんの講演に加え、緩和ケアのお話までお聴きでき、
      大変充実した内容のセミナーでした」
     「これまで直接、先生方のお話を聴く機会がなかったので、
      とても勉強になりました」
    といった感想もお寄せいただきました。

    次回の市民公開医療セミナーは、8月下旬を予定しています。
    8月初旬にはHPなどでセミナーの告知を行いますので、
    興味のある方はチェックしてみてください。

    (広報担当 ヒガシ)