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栄養管理部便り(16)
2013年1月18日(金曜日)
テーマ:栄養管理部便り
今回は、新古賀クリニック栄養管理部のシライシが担当します。
朝晩冷え込みますね(*˘˘*)。
朝、起きるのがつらいのですが、子育て真っ最中の私の朝は、
お弁当作りから始まります。
小学校の長女と長男は給食がありますが、末っ子の娘は幼稚園。
そう!お弁当がいるのです。
栄養のバランスや彩りも考えなきゃと思うと
毎日お弁当を作るのってホント大変
さてそんな中・・・
今年の11月から、新古賀クリニック外来透析患者さんへ、
お昼のお弁当提供を始めました(希望する方のみ)。
1食350円で栄養価計算された、塩分控えめ、
バランスバッチリのお弁当です。
作ってくれるのは、江崎食品(古賀病院のすぐ近く)さんです!
普通のお弁当でも、あれやこれやと考えなきゃいけませんが、
透析を受けている患者さんは、
特に食事で気をつけないといけないことがいくつかあります。
透析療法を行っているからといって
食事は全く自由・・というい訳にはいきません。
安心して食べていただけるように、お弁当に基準を設けて作ります。
【お弁当1食の栄養基準】
●エネルギー: 700kcal
●蛋白:25g
●塩分2g以下
※1日6g未満が1日の食塩摂取目安量です。
朝昼夕の3食で割り1食2gまで。
水分、塩分制限があるため、味噌汁やお吸い物など汁物は無し。
漬物、佃煮は付けないようにします。
●カリウム:800mg以下
⇒生果物はカリウムが多いため、デザートは果物缶詰め(シロップ無し)やゼリー、和菓子など
●リン320mg以下
そして12月のある日の光景。
透析が終了し、患者さんが次から次へと、お弁当を取りにきます。
「あ~ お腹すいた。今日は何かしら?うわぁ~美味しそう。」
ルンルン♪と歌わんばかりに食堂へ。
次の方は「もちった味が濃いなかと食べられんばい。
漬けもんが欲しかね~。でも助かる」
お弁当に対する思いはさまざまです。
今日の献立は……
●ごはん200g
●鶏肉の南部焼き
●煮豆
●ほうれん草と人参の炒め物
●ブロッコリーのくるみ和え
●こんにゃくのおかか煮
●びわ(缶詰め)
南部焼きとは南部地方(現在の岩手県と青森県にまたがる地方)が
有名なゴマの産地であったことに由来します。
ゴマの香ばしさと、たれに漬け込んで焼いているので
少ない調味料でも美味しく主菜としておかずになります。
減塩の工夫としては、少ない調味料でも薄く感じないように、
ブロッコリーの和え物にはくるみを加えて風味を加え、
また、こんにゃくのおかか煮では炒ったかつお節を加えることで
コクがでて薄味でも美味しく食べられます。
くるみやゴマはカリウム、リンが多く含まれるので、
ここで使用するのは少量にしています。
デザートには、生の果物はカリウムが多いため缶詰を使用しています。
その他にクリスマスメニューや、お正月にはおせち料理をお出しし、
今後は3月はひな祭りなど、
四季折々の季節感を感じていただけるようにと計画中です
ここで最後に…。
お弁当って人それぞれ思い出がありますよね?
私は小さい頃、運動会や遠足の前日にトントンと包丁の音……
下ごしらえをする台所から美味しそうな匂いが……。
もうそこからワクワク♪。
朝早起きするともうとっくに起きてお弁当を作っているお母さんが!
食事には愛情がいっぱい詰まっていて、
心も体も元気いっぱいになり嬉しかった記憶はいつまでも忘れないものです。
患者さんにも、心も体も元気になる栄養“食事”を伝えていきたいです。
私が仕事から帰ると、末っ子の娘が
「おたぁたん(お母さん)おいしかったあぁ~ 」と元気いっぱいの笑顔
結局、毎朝ハリッキってしまいます
では、更に冷え込むこれからの季節、
風邪などひかないよう元気にお過ごし下さい。
(栄養管理部 シライシ)