お知らせ

2019.01.17 お知らせ

CT装置が新しくなりました

この度、当院のCT装置が新しくなりましたので、その紹介をさせていただきます。
はじめに、皆さんはCT装置をご存知でしょうか。ご存知である方、そうでない方、両方いらっしゃると思います。
下の写真がCT装置です。

20190117001.jpg
CTとはcomputed tomography:コンピューター断層撮影の略で、簡単に説明しますと、その名の通り人体の輪切り状態を画像化して検査を行うことで、短時間で様々な身体の状態を把握できます。写真の右側の大きな輪(ドーナツ状)の中に検査したい部位を通過させることで撮影を行います。通過する際に放射線を人体に照射することで画像化します。
人が通過出来る位の大きさですので、装置全体はそれなりの大きさになってきます。上の写真は当院のCT検査室に設置されたあとの状態ですが、では、この大きな装置をどうやって病院の検査室まで運ぶのか皆さんは想像出来るでしょうか。
今回は、病院のスタッフでもなかなかお目にかかれない搬入の様子から、紹介致します。

20190117002.jpg
まずは、トラックに積まれて病院に到着です。
20190117003.jpg
クレーンを使用してトラックから降ろしていきます。
201901117004.jpg
20190117005.jpg
降ろしたあとは、写真のように人力で、シンプルに搬入します。狭いところを通り抜けるところなんかは職人技と言えるでしょう。
検査を受けられる方が横になる寝台部分も同様の方法で搬入していきます。
20190117006.jpg
20190117007.jpg
それでは、装置の性能の説明に入っていきます。検査を受けられる方に特に関係する、被ばくと息止め時間についてです。
まずは、検査を受けられる方々が体感しやすい息止め時間についてです。息止め時間とは、レントゲンを撮られる際に診療放射線技師からよく言われる、
「大きく息を吸って、止めてください。・・・楽にしてください。」
の一連の流れにおける息を止めておく時間です。CT検査では、レントゲンよりもその時間は長くなり回数も多くなります。回数は装置による差はありませんが、息止め時間は大幅に短縮されました。旧装置にくらべ3分の1ほどに短縮されています。
次は、気にされる方は非常に気になる被ばくについてです。前置きになりますが、基本的に病院で受ける検査に伴う被ばくはいずれも人体に影響を及ぼすような被ばく量ではないということをご承知おきください。では実際の被ばく量ですが、新装置では旧装置にくらべおよそ50~65%の被ばく量に低減出来ています。これはここでは説明しきれない医療機器メーカーさんのたゆまぬ努力の結果です。
検査時間も短くなり、被ばく量も低減されているにも関わらずCT画像の質は向上と、いいことづくしです。下に比較表を作成しました。ご覧ください。

20190117008.jpg
新装置になったことで、今まで行うことができなかった検査ができるようになりました。そのひとつに心臓CTがあります。
今や、心臓CTの知名度はかなり上がっており、既にみなさまもご存知でしたり実際にお受けになられたことがある方も少なくないと思います。ですが、検査を実施している施設はそれなりの設備が必要なことから比較的大きな病院に限られてきます。そのような検査を今回の新装置導入により当院でも可能になりました。わざわざ遠くの地域に行かなくても慣れ親しんだ地域で高度な検査を受けることができるようになったということは大きなメリットではないでしょうか。
心臓CT検査の内容については、インターネットや書物などにより詳しく掲載がございますので今回ここでの説明は割愛させていたただきます。
実際に当院で提供できる画像の一例をお見せ致します。心臓の3D構築画像です。

20190117009.jpg
何かご不明な点やお気になることがございましたら、当院診療放射線技師に何なりとお申し付けくださいませ。新しい装置の性能を十分に発揮し提供情報を向上させ、地域の医療へ貢献できるようになるため日々精進いたします。どうぞ今後ともよろしくお願い致します。

豊泉会 丸山病院 画像診断部 診療放射線技師一同