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栄養管理部便り(29) 風邪予防の注意点
2014年11月10日(月曜日)
テーマ:栄養管理部便り
暑い夏もあっという間に過ぎ、朝晩急に冷え込むようになり、
朝は布団が恋しい季節になりました。
今回は21のイトウが担当させていただきます。
病院では、秋はお月見、ハロウイン、収穫祭と入院中でも季節を感じて
頂けたらと、行事食を行ないました。
12月も冬至、クリスマスと色々な行事が続きます。
古賀病院21では8月に耳鼻咽喉科が開設され、耳鼻科の手術も始まりました。
それに伴い、耳鼻科の手術は口腔内のため、より刺激が少なく、
飲み込みに負担をかけないよう低刺激食を開始しました。
手術後でも安心し、すこしでも食べて頂けたらと思います。
皆さんインフルエンザの予防接種はうけられましたか?
今回は風邪予防の注意点についてお話ししたいと思います。
急に冷え込む季節、皆さん風邪に注意しましょう。
① うがい手洗いの徹底
風邪は、せきやくしゃみを浴びるだけでなく、かかった人の鼻水や
唾液がついた手で自分の鼻や口の粘膜に触れるとうつるため、
ていねいなうがいや、石けんを使っての手洗いが効果的です。
自宅に帰ったら、まずは手洗いとうがいを徹底させましょう。
② 十分な栄養を摂る
十分な栄養とは、偏食を避け、バランスよく食べることが大切です。
風邪の予防効果を高めるためには、体の免疫システムに欠かせない
ビタミンCと体のエネルギー産生に必要なビタミンB群、
鼻やのどの粘膜を強化する働きのあるビタミンAを多くとることがポイントです。
アミノ酸の豊富な動物性タンパク質を食事に取り入れるのも効果的です。
主食+主菜+副菜をきちんと揃えて、1日3食食べましょう。
ビタミンA
皮膚や粘膜を健康に保ち、眼に栄養を与える脂溶性のビタミンです。
ウイルスの侵入口となる鼻や喉の粘膜を丈夫にするので、
風邪やインフルエンザ予防に欠かせない栄養成分です。
ビタミンAを多く含む食品:
レバー、ウナギ、アナゴ、牛乳、乳製品(チーズ、ヨーグルト、生クリームなど)、
卵、小松菜、にんじん、かぼちゃ、春菊、ほうれん草など
ビタミンB群 エネルギー代謝を高めて免疫力を活性化します。
ビタミンB群を多く含む食品:
B1:豚肉、レバー、ウナギ、さけ、かつお、ぶり、卵黄、玄米、大豆等
B2:レバー、うなぎ、さば、さんま、卵、牛乳、チーズ。ヨーグルト、小松菜、玄米、納豆など
ビタミンC 抗酸化性を持ち、ウイルス感染や寒さへの抵抗力をつけるのに
必要な栄養成分です。
ビタミンCを多く含む食品:
キャベツ、パセリ、じゃがいも、さつまいも、ブロッコリー、いちご、
みかん、キウイフルーツ、れんこん、ほうれん草など
硫化アリル
ニンニク、ニラ、ネギなどに含まれる臭い成分のアリシンは、強い抗菌作用と
抗ウイルス作用があり、風邪予防に効果的です。
アリシンは、NK細胞の働きを高めて、免疫力を向上させます。
アリシンには、体を温めたり、発汗作用もあるので、
風邪の発熱のときにも有効です。
アリシンはビタミンB1の働きを活性するため、
風邪で弱った体の疲労回復を促す効果もあります。
アリシンを多く含む食品 ネギ、二ラ、にんにく
しょうが
独特な、しょうがの辛み成分は、発汗作用もあり、
呼吸中枢や血管連動中枢なども、活性化させる働きもあるので、
体も温まりますし、合わせて新陳代謝も活発になります。
お湯に生姜汁、はちみつ、レモン汁を入れて飲むと効果があります。
生姜は、胃液の分泌を高め、消化吸収を助ける健胃作用もあり、
疲労回復や、風邪のひき始めにも効果的です
③睡眠をしっかりと
疲れやストレス、栄養不足などで体力が落ちると、ウイルスの感染力に
負けてしまいます。体力を回復させるためにも良く眠りましょう。
何といっても栄養と睡眠が一番です。風邪をひかない身体作りをしましょう。
(管理栄養士 イトウ)