妊娠糖尿病外来について

新古賀クリニック糖尿病センターでは、妊娠中に初めて血糖値が高いとわかった方、以前に妊娠糖尿病と診断され再度妊娠を希望されている方、これから妊娠を希望されており何らかの理由で血糖値に不安を抱える方、糖尿病治療中で妊娠を希望されている方を対象とした妊娠糖尿病専門外来を行っています。
また、妊娠糖尿病で治療された方の出産後の定期的な経過観察もおこなっています。
妊娠糖尿病専門外来の受診を希望される方は、下記の予約・問い合わせ先へご連絡ください。

 

 

妊娠糖尿病について

妊娠糖尿病とは、妊娠によるホルモンバランスの変化によって「妊娠中にはじめて発見または発症した、糖尿病に至っていない糖代謝異常」のことで、妊娠前から糖尿病がみられた場合とは区別されます。
糖尿病に至らないまでも、妊娠糖尿病の妊婦では、糖代謝異常がない妊婦と比べて、胎児や出産時の合併症リスクが高まります。また妊娠糖尿病の妊婦は、出産後に、糖尿病やメタボリックシンドロームになりやすいため、妊娠中だけでなく、出産後の定期的な経過観察も重要です。

 

妊娠糖尿病の診断について

妊娠初期と妊娠中期における妊婦健診で血糖値が高く糖代謝異常が疑われると、75g経口ブドウ糖負荷試験とHbA1c(過去1~2か月の血糖状態を表す血液検査)の検査をおこないます。
その結果、以下の基準値をひとつでも超えていると妊娠糖尿病と診断されます。

【妊娠長尿病の診断基準】

空腹時血糖値 : 92mg/dl以上

負荷後1時間値: 180mg/dl以上

負荷後2時間値: 153mg/dl以上

 

糖尿病になりやすい方

以下に該当する方は、妊娠糖尿病になりやすいと言われています。

 

  • 血縁関係にある人に糖尿病を持つ人がいる場合
  • 肥満がある場合
  • 35歳以上の高年齢の場合
  • 巨大児の出産歴がある場合
  • 以前に妊娠糖尿病と診断されたことがある場合
  • 多嚢胞性卵巣症候群を持つ場合
  • 多胎妊娠の場合

 

妊娠中の管理について

妊娠糖尿病と診断されたら食事運動療法と血糖自己測定を始めます。妊娠中は必要なエネルギーや栄養素をバランスよくかつ十分に摂ることが大切です。妊娠中は食後血糖値が急上昇し食前に下がりやすいという特徴がありますので、3回の食事のあいだに間食を摂る6回分割食をおこなって、血糖値の変動を少なくします。また、食後の適切な運動を心がけることも大切です。

妊娠糖尿病の治療では、母体と胎児の合併症を予防するために、健常な妊婦と同じ正常レベルの血糖値を保つことが目標になります。食事運動療法で以下の血糖管理目標を維持できないときはインスリン療法を併用します。

 

【妊娠中の血糖管理目標値】

空腹時血糖値  : 95mg/dl未満

食後1時間血糖値: 140mg/dl未満

食後2時間血糖値: 120mg/dl未満

HbAlc      : 6.2%未満

グリコアルブミン: 15.8%未満

 

出産後の管理について

出産後6~12週には75g経口ブドウ糖負荷試験で、出産後の糖代謝異常の状態を評価し、その結果によって診察の間隔や検査スケジュールが決まります。出産後は最も血糖値が下がっている時期で、ほとんどの方は正常に戻っていますが、妊娠糖尿病を経験した方は、出産後にいったん糖代謝が正常化しても、将来、糖尿病やメタボリックシンドロームになりやすく、正常化した方の20%は10年以内に糖尿病になったというデータがあります。また、次回の妊娠出産を希望される方は、妊娠直後から管理ができるようにしておくことも大切です。
そのため出産後も定期的に受診することが重要です。

 

ご予約・お問い合わせ

新古賀クリニック Tel: 0942-35-2485 (代表)

【予約受付時間】
月~金(祝日除く) 8:30~16:30
土(祝日除く) 8:30~12:00
外来診療のご案内

 

診察時間:
【予約制】外来診療予定表の「妊娠糖尿病外来」をご確認ください。

ご持参いただくもの:
健康保険証、母子健康手帳

お持ちであればご持参いただきたいもの:
診察カード、かかりつけの先生からの紹介状と資料、薬剤情報所、お薬手帳など

その他の注意事項:
75g経口ブドウ糖負荷試験が必要になる際には、2回目以降に医師の診察予約日
以外にお越しいただくことがあります。

 

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