肥満外来について

肥満は糖尿病、高血圧症、脂質異常症、睡眠時無呼吸、月経不順、不妊、整形疾患(膝関節症、股関節症等)などの病気と密接に関わっており、減量することでこれら疾患に良い効果が期待できます。当院では、医師だけでなく、看護師、栄養士、運動療法士と連携し、減量治療を積極的に行っております。

 

外来初診時は、原則、以下のような流れで進みます。

  • 身体測定と血圧測定
  • 採血・採尿(4時間以上の絶食が望ましい)
    …肥満に伴う合併症の有無を検査、採血・採尿の結果待ちの時間に以下のことを実施します。
  • 問診票の記入(食事・生活および運動の習慣など)
  • 体組成測定(In bodyにより筋肉・脂肪量などを測定)
  • 看護師による問診
  • 運動療法士による運動能力の評価と筋トレの指導
  • 【採血・採尿の結果判明後】
    医師による診察(目標体重の設定、減量の指導、場合によっては薬物治療)
  • 栄養士による指導(1日の摂取エネルギー量の設定、問診結果を基にした指導)

 

患者様の待ち時間をできるだけ短縮するため、流れが前後することがございますが、上記のすべてを行いますと初診時はおよそ2時間程度かかります。
再診は1~2ヶ月に1回程度の間隔でご来院いただき、個々の患者様に合った減量方法(※1)をご提案しながら、目標体重を目指します。

 

※1:
内科での減量治療は、食事療法、運動療法、行動療法(体重日記)、薬物療法の4つの治療法から成り立っておりますが、患者様の合併症や生活スタイルによって、治療法の比重が変わってきます。薬物治療は、これまで糖尿病を合併している患者様に対しては、食欲低下作用と血糖改善効果のあるGLP-1製剤(飲み薬や注射薬)が、一方、合併していない方には食欲を抑制するマジンドール(飲み薬)が選択肢としてございましたが、2024年2月22日に、肥満症の治療薬としてGLP-1受容体作動薬のセマグルチド(ウゴービ®皮下注)が発売され、治療の選択肢が増えております。

 

GLP-1受容体作動薬のセマグルチド(ウゴービ®皮下注)について

肥満症の治療薬としてGLP-1受容体作動薬のセマグルチド(ウゴービ®皮下注)が発売され、2024年7月より新古賀病院 糖尿病・甲状腺・内分泌センターでも処方が可能となりました。
しかしながら、この薬の適正使用の観点から、減量治療開始後の6ヶ月間は食事療法(最低2ヶ月に1回、栄養指導を受ける)、運動療法および行動療法を行い、その後に薬の適用を判断することになります。
例えば、2024年8月に初めて当科の肥満外来を受診された場合(かつ適用条件にあてはまった場合であっても)、ウゴービ®の自己注射は早くても2025年2月からの開始になります。

 

セマグルチド(ウゴービ®皮下注)使用の適用条件(2024年7月現在)

1)BMI 35 kg/m² 以上で、高血圧、脂質異常症、または2型糖尿病のいずれかの疾患に対して薬物治療をしている方
2)BMI 27 kg/m² 以上で、高血圧、脂質異常症、または2型糖尿病のいずれかの疾患に対して薬物治療中であり、かつ以下に示す肥満に関連する健康障害*を(薬物治療中の疾患を含めて) 2つ以上有する方

 

肥満に関連する健康障害

  1.耐糖能異常(糖尿病など)

  2.脂質異常症

  3.高血圧症

  4.高尿酸血症・痛風

  5.冠動脈疾患(狭心症、心筋梗塞など)

  6.脳梗塞・一過性脳虚血発作

  7.非アルコール性脂肪性肝疾患

  8.月経異常・女性不妊

  9.閉塞性睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群

  10.運動器疾患(変形性膝関節症など)

  11.肥満関連腎臓病

 

 

関連リンクまとめ

 

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