者に多く、良くない生活習慣が病気を進行させる要因になります。治療により急に血管の通りが改善されると大量の血液が脳に流れ、脳出血や痙攣などの合併症につながる恐れがあります。そういうケースでは、1回目はバルーン(風船)で血管の流れをよくし、2回目で血管を拡げるといった2段階の治療を行い合併症が起こらないように細心の注意を払っています。手術が良いのか、血管内治療が良いのか、常に葛藤しながら、患者さんにとってベストの治療を行うことを心がけています。治療を組み合わせることによりリスク軽減につなげています�カテーテル治療は、単体で行うだけでなく他の治療と組み合わせることにより、さらに安全性を高め患者さんの負担を軽減させることができます。例えば、脳腫瘍の中には血管が発達して出血しやすい腫瘍があります。カテーテル治療と組み合わせることで腫瘍に栄養を送る血管を遮断する動脈塞栓術を行い、摘出手術中の出血リスクの軽減につなげています。❹ 動静脈奇形や硬膜動静脈瘻など、脳の血管が正常に形成されない疾患に対してもカテーテル治療が有効です。手術治療や放射線治療(ガンマナイフ治療など)と合わせることで体の負担を軽くし、より安全に治療が行えます。治療法を決定する際は、患者さんのお気持ちに寄り添い、よくコミュニケーションを取るようにしています。患者さんの今後を左右する選択だからこそ「自分にとって大切な人だったらどうするか」という思いを常に持ち、日々患者さんと向き合っています。プロフィール■日本脳神経外科学会 専門医■日本脳卒中学会 専門医■日本脳神経血管内治療学会 専門医 ■日本脳卒中の外科学会技術認定医管(カKatsuharu Kameda亀田勝治(かめだ かつはる) ■新古賀病院 脳神経外科部長 〈脳神経外科〉
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