股関節とは、太ももの骨である大腿骨と骨盤が繋がる部分の関節のことを言います。ちょうど足の付け根あたりです。股関節の症状では、変形性股関節症や、外傷による骨折などで高齢者の方が多く来院されます。変形性股関節症は、股関節の安定性を高めるための軟骨(関節唇)がすり減り、骨同士が擦れ合ってしまう症状です。いずれ骨の変形も出てきて、さらに骨同士が擦れ合うようになり、痛みが生じます。 股関節の症状の治療には、運動療法と内服療法があります。 運動療法のひとつとして、股関節周りの筋肉を鍛えることで、痛みを軽減するという療法があります。股関節の症状を予防するためには、日頃から筋力を維持しておくことが大切です。しかし、痛みを我慢して無理に運動するのはよくありません。 そこで、運動ができない患者さんは、投薬で痛みを軽減します。痛み止めを飲んでもつらいという方は、レントゲン画像などの検査で股関節の状態を確認したうえで、人工関節の手術を勧めることになります。本当に手術が必要かどうかは、レントゲンの写真が悪いから、といった理由だけで決めるものではないと思っています。患者さんの年齢や活動レベルなど、一人一人の背景をきちんと考えて、医療を提供できるよう心がけています。❼Masashi Sasaki佐々木 大(ささき まさし) ■古賀病院21 〈「整形外科センター」整形外科〉プロフィール■日本整形外科学会・専門医膝の痛みを取り除きやりたいことを何でもできるようにすることが私の役目です。変形性股関節症は軟骨がすり減て痛みが生じます日頃から筋力を維持することが症状を予防する秘訣です整形外科センターの佐々木大先生にお聞きしました。古賀病院21膝
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