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市民セミナー番外編2 乳がん市民セミナー
2012年10月31日(水曜日)
テーマ:市民公開医療セミナー
10月20日(土)に、NPO法人九州元気の会主催、古賀病院グループ協力で、
新古賀病院5階記念講堂を会場に乳がん市民セミナーを開催しました。
新古賀病院で乳がん市民セミナーを開催するのは今回で5回目で、
これまで乳がんにならないための食生活や運動方法、
婦人科の病気なども含めて講演してきましたが、
今回は、新古賀病院が乳がん治療で実施しているチーム医療を中心に、
下記の内容で開催しました。
●乳がん~早期に見つけ、よりよい治療を~
新古賀病院 入江康司・病理診断科部長
●乳がんのマンモグラフィ検査とその特長
新古賀クリニック放射線診断部 福永佐知子・副主任
●乳がんの超音波(エコー)検査とその特長
新古賀病院臨床検査部大西希江・臨床検査技師
●乳房温存し命も守る最新の乳がん療法とチーム医療
新古賀病院 田中喜久・乳腺外科部長
チーム医療とは、一人ひとりの患者に対して、
関係する専門職が集まってチームとしてケアに当たることです。
新古賀病院での乳がん手術は乳房温存率88.2%(2010年度実績)で、
全国的に見ても高い温存率を誇りますが、
これはチーム医療に依るところも大きい結果です。
新古賀病院の乳がんチーム医療には、乳腺外科専門医はもちろん、
病理診断医、麻酔科専門医、放射線専門医、PET専門医、
放射線治療専門医、脳神経外科専門医、呼吸器外科専門医、放射線技師、
超音波検査技師、乳腺専門超音波技師、細胞診検査士、理学療法士、
化学療法認定看護師、化学療法認定薬剤師、外来看護師、病棟看護師、
メディカルソーシャルワーカーなど、数多くのスタッフが携わっています。
今回のセミナーではその中から、病理細胞診専門医、放射線技師、
超音波検査技師、乳腺外科専門医が講演しました。
病理診断医は、
がんが疑われる細胞を検査してがんかどうかを特定するだけでなく、
手術中に切除した病変部分を診断し、転移や病変部の取り残しなどがないか
調べる「術中迅速病理診断」も行います。
乳がん手術中に術中迅速病理診断を実施することで、
乳房を全摘出せず、病巣だけを切除して乳房を温存することができるのです。
病理診断医の入江先生は、乳がん治療での病理診断医の役割のほか、
がんになるメカニズムや、がんを早期発見するにはどうしたらいいかなど、
がん全般についてお話ししてくださいました。
放射線技師、超音波検査技師のお二人はそれぞれ、
マンモグラフィ検査、乳腺超音波検査の役割や特長についてのお話しで、
2つの検査を比較することで、
乳がんを早期発見するにはマンモグラフィ検査と乳腺超音波検査を
一緒に受ける方がいいということがよく判りました。
この2つの検査については、後日改めてブログでご紹介したいと思います。
乳腺専門医の田中先生は、
術前の化学療法(抗がん剤治療)で病巣を小さくしてから
乳房温存術を行ったり、手術後の放射線治療で再発を防止するなどの
新古賀病院のチーム医療についてのお話を交えながら、
具体的な乳がん治療についてお話ししてくださいました。
田中先生は依頼があれば
色々なところに気軽に講演に行ってくださる先生ですので、
今回のお話を聞き逃した方も、
いつか田中先生のお話を聞く機会があるかもしれません。
10月は古賀病院グループ主催の市民公開医療セミナーはお休みでしたが、
12月は第5回目を開催します。
なお、当初の12月は「糖尿病について」の予定でしたが、
「男性の病気、女性の病気」に変更となりました。
詳しくはHPで告知いたします。
(広報担当 ヒガシ)